2015年08月31日

一夜明け会見

いまだに現実感がなくフワフワしていて、これからステージだって言うのにマズイのだ。浸ってる場合じゃない。

だから今、ちゃんと浸ったことを書いておく。

昨日閉会した『黄金のコメディフェスティバル2015』において、我々アガリスクエンターテイメントは
・最優秀作品賞(グランプリ)
・最優秀脚本賞
・観客賞
・高校生審査委員賞
を受賞しました。これも単(ひとえ)に応援してくれる観客の皆さんと、これまで大小・有形無形にアガリスクを支えてくれた仲間たちのお陰です。やっとここまで来たぜ。

去年のコメフェスでグランプリを逃し、しかも作品として自分が(文芸助手的にも俳優としても)正直全く入れ込めず、それでいて評価は高く、更にその後こっぴどくフられ(関係ねえけど関係あるんだよ)、口惜しさと無力感と自己嫌悪で色んなモノを口と尻から出しながら、という昨年末。「ああ、これは芝居続けられないな」と本気でそう思いました。
でも、コメフェスはそのどん底に「物語」を与えてくれた。2年連続出場、それはリベンジのチャンス。「演劇は勝負じゃない」「記録より記憶だ」とか言うけど、そんな余裕は俺にはなかった。勝ちたかった。それ以上に、もう一度戦いたかった。それで何かが変わるわけじゃない、そんなことはわかってる。でも、少なくとも「変えよう」という意志に火は入った。
だからこの結果を去年の自分に教えて「ざまあみろ」って言いたいけど言ったら敗けだから言わない。

もちろん念願のグランプリは嬉しい。でもそれは観客賞のポイントが大きいからで、ということは多くの皆さんがこの作品を「面白い」と感じてくれた、ということだ。そして正直、ウチは固定ファンが決して多くない。だから純粋に、推しとかしがらみでなく「一番面白かった」ところに投票してくれるという「本気の」観客の皆さんの声が、この結果に繋がったんだと思う。結果とか抜きにして、お客様のその主体的にイベントを楽しみ作り上げる姿勢に、敬意を表します。そんな凄え「観客」賞を、本当に誇りに思います。
しかもこんな狂ったコメディを。「笑い」とは「受容」だ。ただの受容じゃない、受け入れ難い異物を受容するとき、笑いが起こるのだ。だからヘンテコなものを作っても受け入れて貰えなければウケないし、そもそも狂ってなければ笑えない。俺たちが10年かけて作り上げたコメディへの歪み切った愛を、言って見れば狂気が、受け容れてられた。理解される、こんなに嬉しいことはない。攻めに攻めたコメディで、それを客席と共有できたこと。
コメフェスの客席は、熱かった。

そして、最優秀脚本賞。去年に続いてV2。自分のことのように、というか自分のことなんで嬉しい。なんせ「最強の文芸助手」だからね。
ただ実はこの作品、冨坂の作家としての「凄み」みたいなものを感じたのだ。ビジョンとして、俳優陣や俺の1歩も2歩も先を行っていた。これは間違いない。俳優それぞれの個性の引き出し方を観せつつ、物語としてきちんと自分の筆で締めた。基本的に冨坂の狙いとかやりたいことは全部台本観れば想像つくのだけど、テキストレベルでは「これ大丈夫か?」と思ったラスト5分のシーンが、稽古で立ち上がったときは驚いた。作家として演出家として、ちょっと圧倒された。
だから日頃冨坂が褒められたときは5分の1くらい俺の功績だと思うようにしてるんだが、今回は8分の1くらいにしておく。
あと昨夜パピコをありがとう。また泣きそうだったからすぐ寝たけど。

高校生賞、やっぱり若い世代が観てくれないとジャンルは死ぬから。だからこの賞は希望です。観客賞と同じく、この作品で獲れたから余計に。審査基準もガッチリ意見があって、「高校生と思ってナメんなよ」みたいなのが垣間見えて痛快でもありました。

さて、こっからだよ。ベルトを獲ったからには、その価値を上げなきゃならない。追われる立場だ。メインイベンターだ。今かからは「コメディフェスティバルのチャンピオン」という目で観られる。他の6団体いや、コメディ劇団背負って芝居する、その責任がある。なきゃダメだ。プレッシャーはあるが、軽いベルトなら巻く価値がない。
そして、もうひとつ。
千葉の片隅で旗揚げし、全然ビジョンもないまま公演だけ打ち続け、そのまま離れていった仲間がいる。俺はなんとかここまで辿り着けたけど、辿り着けなかった彼らのお陰で今がある。会場に来られないなら、こっそりテレビを観てくれ。感想なんていい。とにかく観てくれ。まだまだ至らねえけど、きっと面白いぜ。

そのために、月並だけど最高のパフォーマンス観せます。魂とか命とか思い出とか怨念とか、燃やせるものは全て燃やして、あいつにもあいつにもあなたにも届く、つまりウケるコメディを作ってきます。

さあ、待ってろよBS。







posted by 淺越岳人 at 09:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 芝居 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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